車イスで街にくり出そう_札幌

車イス使用者が札幌市を中心に地域活動するのに有用な情報を提供します。

35a 創成川公園


       目   次

1 公園の概況

2 公園の特徴

3 サービス施設

4 車イスでの歩き方

 ー ライラック 5月  2021  2023  2024

 ー ヘメロカリス 7月 2022  2023  2024

 ー ミヤギノハギ 10月   2023

1 施設の概況
《 所在地 グーグルマップ
 札幌市中央区南4条~北1条東西1丁目

《 場所の特徴 》
 創成川豊平川扇状地の扇央付近に傾斜なりに造られた人工水路なので、南から北へ緩やかな下り勾配である一方、両脇を走る散策路に急激な起伏はありません。創成川が掘り込み河道で両岸が積みブロックで整備がされたことから、散策路と川の流れとが近くまた水源が豊平川から分水しているので春から秋にかけ常に安定した流れがあり、散策する人たちは水面の揺らぎを眺めながら散策できます。

散策路から見える創成川

《 活動障壁 》
 散策路は札幌市の中心市街を通過するので途中交差点が6箇所と多く、短いインターバルの道路横断で繰り返し緊張が高まることから、自分の世界に没入し思索にふけられる環境とはいえません。一方、散策路の路面はアスファルト舗装や緻密なインターロッキング舗装がなされ、車イスでの移動負荷が小さく感じました。また、車イス対応トイレが狸小路と交わる南2条の広場にあるほか、テレビ塔下で交差する大通公園にもあるので、長居しても排泄場所探しの心配がありません。なお、公園内に駐車場がありませんが、地下鉄南北線大通駅からの利用が便利です。

目次に戻る

 2 公園の特徴
  《 公園整備の背景 》
 創成川は江戸時代に用水路として掘られた大友掘が起源で、のちに日本海から石狩川を経由して札幌市街に通じる水運の役割も担った歴史的建造物です。物資の移動が陸上輸送にうつるにつれ創成川沿いに大量の通過交通が生じ、市街地区間における渋滞緩和策として一部区間をアンダーパス化しました。本公園はそのおりに生じた地上の空間を親水緑地として整備したものです。南4条から北1条までが2011年に共用開始となり、全長820mの散策路が利用できるようになりました。

公園の概要平面図

  《 公園の概況 》
 札幌市の木であるライラックが30種類約200本ほどが散策路ぞいに植えられ、5月ごろに早咲きから遅咲きまで長く花が楽しめます。同じく市の花であるスズランの花壇が何箇所かあり、これらが春の川沿いを彩ります。夏になるとユリ科のヘメロカリスが色や形の異なる花をつけ、周回1,600mの散策を飽きさせない道行きです。そのほか、美唄市出身の彫刻家・安田侃氏の作品が複数設置されており、細長く直線的な形状で両脇を交通量の多い道が挟む環境的なハンディをこえる魅力を提供します。

ライラックの咲く頃
ヘメロカリス
スズランとミヤギノハギ
安田侃氏作の彫像とイベント広場

  《 公園の利用者 》
 調査日が平日の昼間のみでしたが、中高年者が単独ないし数名で利用する姿が多く見られました。ベンチや休憩場所が各所に設けられており、交差点以外は交通事故の心配がない平坦な散策路なので、老人、障害者や年少者など移動弱者も安心して楽しめる公園です。

目次に戻る

 3 サービス施設

  (1) 公衆便所
 狸小路との交差箇所にある広場に車イス対応ブースを備えた公衆トイレがあります。

  (2) 駐車場
 なし

目次に戻る

 4 車イスでの歩き方
《 アクセス 》
 地下鉄大通駅から徒歩3分

《 公園の歩き方 》
 この公園は線状に横たわるので侵入箇所が広くある上、どのように散策してもすべてのゾーンがまわれます。木々は人の背丈よりも高い位置の枝を張り、目の高さには木々の幹、枝や葉があります。そこで視点を少し移せば公園内の隅々に目に届き、園路が程よく整備されているのでお好みのルートをたどり休めます。また、早春は林床に春のはかなき花たちが一斉に花をつけ、木々の葉がみずみずしい緑から濃い緑になり、赤や黄色に色を変えて落ちるまで、季節ごとの風情を楽しめます。

目次に戻る

 前ページに戻る 

情報提供:NPO 環境福祉支援サービス プラスアルファ
企画・調査・制作:環境複合研究所