35a 藻岩山展望台
1 公園の概況
2 公園の特徴
3 サービス施設
1 公園の概況
《 所在地 グーグルマップ 》
札幌市南区藻岩山1
《 場所の特徴 》
藻岩山は札幌の中心市街から南西約5km、扇状地に突き出るようにせり上がる標高531mのピークです。そこで、展望台から北に札幌市街や増毛山地、西に日本海、南に恵庭岳、東に夕張岳などのパノラマが開け、四季を通じて多くの市民や観光客が訪れます。また、(一社)夜景観光コンベンション・ビューローが2014年に日本新三大夜景と認定したことで、その魅力があらためて注目を集めています。
山頂へ上るにはロープウェイや観光自動車道などの乗り物の利用のほか、自力で登る登山道と複数の経路があります。車イスで上るにはもいわ山ロープウェイともーりすカー(ミニケーブルカー)を乗り継ぐか、藻岩山観光自動車道で中腹の駐車場に停め、もーりすカーに乗りつぐ経路が便利です。
《 活動障壁 》
ロープウェイや観光自動車道を経由するルートはいずれもバリアフリー化してあり人的な支援もあるので、車イスでの活動障壁は特に認められません。ただ、ロープウェイ山麓駅の一般駐車場からの連絡路の縦断勾配が急な一方、駅脇の障害者専用駐車スペースが1台分なので、車イスで自家用車を使う単独行には注意が要ります。
2 公園の特徴
《 施設の概況 》
(1) 札幌もいわ山ロープウェイ
山麓駅と中腹駅とを結ぶロープウェイで2011年に改修が行われました。ゴンドラの4面は窓枠が細く、窓際の場所なら夜景や秋の紅葉などを楽しめます。車イスでの乗降にはプラットフォームとの間に板を渡してくれるので安心です。
運行間隔:15分、乗車定員 :最大66名、乗車時間:約5分
(2) ミニ・ケーブルカー
ロープウェイの乗換駅となる中腹駅と山頂駅との間を2両編成のミニ・
ケーブルカーが繋ぎます。観光道路を使い自動車で中腹駅に上る人も、これを利用して山頂と往復できます。
運行間隔:15分、乗車定員:最大60名(2両)、乗車時間 :約1分40秒
(3) 乗降駅
藻岩山の麓から山頂への移動に2つの乗り物を乗り継ぎますが、その乗降のため3つの駅(山麓駅、中腹駅、山頂駅)があります。いずれも多層構造ですが、すべての階がエレベータで結ばれ移動経路の連続性が保たれます。
(4) 藻岩山観光自動車道
藻岩山観光自動車道は藻岩山の南側から入山する約3.5kmの有料道路で、ロープウェイの中腹駅前の駐車場までのぼれます。山頂展望台へはミニ・ケーブルカーか自然学習歩道(所要時間10~15分程)が利用できます。
《 公園の利用者 》
札幌市民は老若男女が四季の折々に個人、友人や家族連れで訪れます。また、北海道内外や海外からの観光客の訪問も多く、昼の遠望や夜景を楽しみます。街場から展望台までの往復が乗り物を使えば短時間かつ軽い移動ででき、登山道を使うなら個人、友人や家族が手近に自然林を楽しめるなど、楽しみ方も多様で利用者を惹きつけます。
3 サービス施設
(1) 駐車場
(1.1) 山麓駅駐車場 約120台
もいわ山ロープウェイ山麓駅の道を挟んだ下側に無料駐車場があります。駐車場から山麓駅へは急坂路があり、車イスでの単独の移動は危険を感じる急勾配です。ただ、山麓駅横に1台分の身障者用駐車スペースがあり、単独行の場合はそこを使えればラッキーです。
(1.2) 中腹駅前駐車場 約80台
藻岩山観光自動車道を上ると中腹駅前の広場に駐車場があり、2台分の身障者用駐車スペースがあります。道路は山頂駅までありますが、一般車両の通行は中腹駅までのようです。
(2) 公衆便所
障害者用トイレは山麓駅、中腹駅と山頂駅のいずれにもあります。
(3) 飲食施設
山頂駅2階に札幌市街の眺望がよく、夜景が楽しめるレストランがあります。同レストランはテイクアウトの軽食も提供します。また、飲料の自販機が各駅にあります。
4 車イスでの歩き方
《 アクセス 》
山麓駅は市電のロープウェイ入口駅から徒歩で8分とのことですが、車イスでの移動には途中の道が急勾配に過ぎます。市電駅から1分の場所に無料連絡バスの発着場所があるそうで、シャトルバスが15分間隔に運行する由です。ただし、車イスで同バスに乗車できるか否かはわかりません。
藻岩山観光自動車道の供用はゴールデンウイークから11月中旬の10時30分から22時00分の由です。
《 園路》 紅葉の藻岩山
コロナ感染の鎮静化のタイミングをはかり、山が色づく頃に訪れました。山麓駅脇の専用駐車スペースには中途半端に駐車する車両がありましたが、隙間に車を停められたのが幸運でした。山頂展望台までの往復に身体や心に負担を感じる場所などなく、秋に装う藻岩山と札幌市街の俯瞰を堪能しました。
情報提供:NPO 環境福祉支援サービス プラスアルファ
企画・調査・制作:環境複合研究所