車イスで街にくり出そう_札幌

車イス使用者が札幌市を中心に地域活動するのに有用な情報を提供します。

35j イコロの森

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1 施設の概況

2 施設の特徴

3 サービス施設

4 車イスでの歩き方
      森の春     2021年6月
      バラと夏の森  2021年7月
      秋の森     2020年10月

1 施設の概況
《 所在地  グーグルマップ
 苫小牧市植苗565-1
《 場所の特徴 》
 当該施設は道央にある樽前山の東側裾野に広がる林の中にあり、モデル庭園を含む庭木等の生産販売施設です。この地域は札幌‐苫小牧低地帯が陸化し、樽前山の噴火による火砕流や噴火堆積物により形成された台地です。地形は勇払平野へと緩やかに標高を下げますが、火砕流台地のヘリには急斜面が見られます。ただ、この施設の範囲内に急激な地形変化が見られず起伏が緩やかでした。札幌市のベッドタウン化の波はこの辺まで届かなかったようで、周辺の残された森にゴルフ場が散見されます。また、千歳空港が近く、苫小牧で計画が噂される統合型リゾートの候補地があるそうで、多様な開発可能性を有する地区です。
《 活動障壁 》
 当該施設は機能面で大きく3つに分けられ、樹木の生産販売の区画、ショーウインドウ的な庭園区画および既存の林の中を散策できる区画からなります。前2者は地形が平坦である上に、園路が整備してあるので移動制約者にも活動障壁が軽微です。自然林の中には樹木の間を縫う園路があり、順路の案内がしっかりあります。ただ、園路はすべて非舗装で、木の根が露出する箇所に手こずるかもしれません。しかし、同行者がいれば全体を楽しめます。

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施設配置と園路の概況
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  2 施設の特徴
 イコロとはアイヌ語で「宝物」の意味とのことで、開発区域の周辺に広がる森を重んじる意識の表明でしょうか。
《 公園の概況 》
 当該施設は既述のようの樹木に関わる3区画に分けられますが、ほかにもいろんな活動拠点を提供します。
(1) ガーデン
 北海道における庭造りの色々なシーンで参考になるパターンを各種展示してあり、草木や花のとりあわせは訪れる人々の目を楽しませます。

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ガーデン

(2) ナーサリー
 寒冷地の気候に合った草木の苗を生産し見学や購入が可能で、オンラインストアもある由です。詳しくは公式HPにてご確認ください。


(3) ウッドランドガーデン
 国道から当該施設に向かう道は自然林に囲まれており、庭園や生産施設の周囲にも林が続きます。その林の一部に園路が開いてあり、移動制約のある人も自然林の息吹に接することができます。

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森の園路

(4) 森の学校
 多目的な活動の拠点としてご利用いただける有料施設とのことです。
(5) 乗馬クラブ
 イコロの森を馬で散歩できるとのことです。
《 施設の利用者 》
 同施設は居住地区から離れた林中にあり、ついでに立ち寄る場所でありません。他方、北海道の風土に合う植物が見られ、ガーデニング用の草木を購入できます。そこで、札幌圏を中心に、道内外からそんな植物に関心のある人々が訪れます。

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  3 サービス施設
(1) 駐車場
 駐車台数 25台(うち障害者用1台)
(2) 障害者用トイレ
 障害者用トイレはガーデンカフェとナーサリーとにあります。
(3) GARDEN CAFE チセ
 無料区域内でガーデンの雰囲気を感じながら飲食を楽しめる施設です。

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ガーデン・カフェ

(4) イコロハウス
 有料区域への入場券のほか、園芸用品、手工芸品や花木の苗などが購入できます。

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  4 車イスでの歩き方
《 アクセス 》
 公共交通機関を用い車イスで訪問は無理です。自家用車なら国道36号から道央道側に入りますが、交差点が分かりにくいので事前に確認が必要です。なお、道央自動車道の「新千歳空港IC」から約12分(約8km)とのことです。また、JR植苗駅よりタクシー(約30分)とのことです。

《 園路》施設をめぐる動画
 施設は各区画ともコンパクトで、動線の誘導があるので安心に活動できます。有料区域に入る折にウッドランドガーデンの園路が車イスで通りにくい旨の話がありましたが、単独の自走であまり不安を感じず自然林の香りや光を堪能できました。ナーサリーは閉まっていましたが、以前に訪れた際に特に印象が残らないので特段の活動障壁がないと思います。

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情報提供:NPO 環境福祉支援サービス プラスアルファ
企画・調査・制作:環境複合研究所