車イスで街にくり出そう_札幌

車イス使用者が札幌市を中心に地域活動するのに有用な情報を提供します。

35a 真駒内公園

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1 公園の概況

2 公園の特徴

3 サービス施設

4 車イスでの歩き方
     5月上旬 桜 2022年
     5月中旬 ヤエザクラ 2022年
     10月上旬 紅葉 2020年
     10月下旬 紅葉 2020年

 

1 公園の概況
所在地 グーグルマップ
 札幌市南区真駒内公園

《 場所の特徴 》
 公園は札幌市中心部の南約8kmに位置し、豊平川扇状地の扇頂近くの平岸面から札幌市の南部に横たわる山麓緩斜面にかけて広がり、南北1.7km、東西0.7km、面積85haと広大です。地形は公園の西脇を北流する豊平川側に低く、全体にゆるやかなうねりがあります。当該区域は開拓使時代放牛場として開拓され、戦後進駐軍に接収されゴルフ場に使われました。その後1967年に明治百年記念森林公園事業として公園造成が始まり、札幌オリンピックのスケートの競技場が作られ、1975年の一般開放に至ります。
 公園の西南に広がる丘陵部には天然林が残っており、公園の後背地が自然環境と景観をなし、散策やバードウォッチングなどもできます。広さやゆるやかなうねりのある地形を活用して園路や植樹が行われ、春から秋にかけウォーキングやジョギングに、冬には圧雪され歩くスキーに使われます。
《 活動障壁 》
 活動障壁は公園の魅力でもある、広さと地形由来の勾配です。園内にはアスファルト舗装の園路が網状に走り、路面が平滑なので勾配の割に走行負荷が少ない印象です。ただ、車イスでの移動には坂路の延長が長く、かつ遠くまで見渡せるので視覚的に圧迫感があります。実地調査で幹線園路を走り回理ましたが、別図の赤や朱色の区間を除き実測の縦断勾配に比べよりも楽に感じました。屋外競技場の駐車場を起点にするなら、屋外競技場の真駒内川側の園路を上り、右折して見晴し台を経由して外周の園路を豊平川沿いに戻ると上り区間が少なくて済みます。また、上の分岐を左折し真駒内川の橋をわたり、太陽の広場からアイスアリーナ脇を通り、サケ科学館の前から駐車場に戻る経路もあります。ただ、後者には赤矢印の道に入らぬように注意が要ります。

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公園レイアウトの概要と園路の勾配


  2 公園の特徴
《 公園の概況 》
(1) 園路
 公園の広大な利用区域は緩やかにうねり、芝生の広場や多くの樹木が植えられています。公園設置から半世紀を経て樹木が成長したので、公園の構成要素がそれぞれの役割は果たし始めたようです。
 園内の各要素をつなぎ、またそれ自体が利用施設である園路は1万メートル近くある由ですが、アスファルト舗装され、管理状況も経年劣化も改修されています。園路脇に広がる緑地が46haありますが、訪れた折には適度に刈り入れが行われておりました。多くある広場を区切り、園路に変化をつけ、景観を整える樹木は、針葉樹3,800本、広葉樹7,300本、かん木2,100本、自然木50,000本とのことです。

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色づく木々

(2) 屋外競技場
 屋外競技場は1972年札幌オリンピックの開会式及びスピードスケート競技のため建てられました。通常は次のような競技に使えます。
 夏期:テニスコート8面、フットサルコート4面
 冬期:スケートリンク
(3) アイスアリーナ
 アイスアリーナは1972年札幌オリンピックのアイスホッケー競技、フィギュアスケート競技と閉会式に使われました。その後、全国規模や国際規模の競技大会や各種イベントを開催、またコンサート会場などにも使われています。通常は次のような競技に使えます。
 テニスコート2面、バスケットボール3面、ハンドボール3面、バレーボール4面、バドミントン9面、卓球18面。
 アイスホッケー、フィギュアスケート
(4) 豊平川さけ科学館
 科学館はサケ回帰事業や自然知識普及を目的に設けた札幌市の施設です。活動は本館(1984年)、さかな館(1986年)、実習棟(2003年)にて展開します。科学館では産卵に遡ったサケから卵を採り、孵化させ、稚魚を豊平川真駒内川に放流します。

《 公園の利用者 》
 実地調査をした時期は札幌でのコロナ感染の2次と3次との拡大期の間の平日でしたが、屋外競技場の脇の駐車場はかなり埋まっていました。公園は広いので混み合う印象はありませんでしたが、園路では紅葉を楽しみながら散歩する人や大小のグループがありました。また、ジョギング、サイクリングやローラースキーなどの運動を楽しむ人々がいました。芝生広場には幼稚園児を遊ばせる団体利用も見られました。また、犬に散歩させる方々と頻繁にすれ違いました。
 公園には近隣だけでなく広域から個人やグループで訪れ、それぞれに公園の特徴を引き出しているように見えました。

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  3 サービス施設
(1) 駐車場(6:30~21:00)
 駐車場はさけ科学館と屋外競技場のそばおよびアイスアリーナの奥の3箇所にあります。3ヶ所合わせて600台停められるとの情報があり、航空写真から前の2ヶ所には障害者マークのあります。
 土日祝日の一般の利用は有料ですが、障害者手帳を提示すれば無料で停められます。
(2) 公衆便所
 障害者用トイレはアリーナ横小体育館横駐車場脇かしわの広場隅見晴台隅きのこの広場隅太陽の広場隅の7箇所で確認しました。

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  4 車イスでの歩き方
《 アクセス 》
 地下鉄南北線真駒内駅から徒歩で25分の距離で道路には歩道があります。途中に急な坂路はありませんが、帰路はだらだらと上りが続くのでかなり負荷があります。なお、じょうてつバス 上町1丁目バス停からバスで1分(その他、真駒内競技場前バス停あり)の由ですが、低床バス等の運行状況等については確認ください。
《 園路》園路をめぐる動画 初秋 晩秋
 公園内の園路沿いに移動障壁や景観、利用施設を映像化するに、一筆書きで回るにはあまりに多くのルートがありました。また、園路の延長が長く獲得標高も大きくなるので、体力的に無理の少ない2度に分けて調査しました。その間に秋が深まり、初秋が晩秋へと変わり、調査を楽しむことができました。

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情報提供:NPO 環境福祉支援サービス プラスアルファ
企画・調査・制作:環境複合研究所