38b 中富良野町 ファーム富田
1 公園の概況
2 公園の特徴
3 サービス施設
4 車イスでの歩き方 夏の動画
1 公園の概況
《 所在地 (グーグルマップ)》
中富良野町基線北15号
《 場所の特徴 》
ファーム富田は北海道のヘソ、富良野市の隣町、中富良野町にある人気の観光農園です。観光客は道内や本州だけでなく海外からも多い定番スポットで、年間100万人近くもが訪れる由です。本農園の来訪者は遠来の客が多く、その多くが自家用車、レンタカーや観光バスで訪れます。近くに丘や花畑などの景観で人気のある美瑛町があり、北海道らしい景観を楽しむ観光ルートの欠かせない立ち寄り地になっています。
《 活動障壁 》
ファーム富田は富良野盆地の西端を並走するJR富良野線と国道237号とのさらに西の傾斜地にあります。花畑や観光施設が傾斜地にあることで、花畑の織りなす彩りがよく見えますが、花畑を見てまわるには園路の縦断勾配が車イスの移動に負荷になります。園路の縦断勾配を実測しませんでしたが、車イスをこぐ体感が全体に5%ほどと推測します。ただし、別図に赤矢印で示した箇所は自走に危険なほどの勾配と感じましたが、いずれも通りがかりのご婦人が車イスを押してくださり難なく通れました。中央のラベンダー畑の中を横断する園路は縦断傾斜がほとんどなく、勾配による負荷がありませんでした。
花畑の外縁を花人の舎からポプリの舎に時計回りに結ぶ園路は、アスファルト舗装で路面抵抗が少ない経路です。その他の園路は非舗装や劣化したアスファルト舗装が多く、縦断勾配に路面抵抗が加わるので上りは少々手こずりました。つまり、別図で体感を「黄色矢印の急坂」と表現した区間でも、アスファルト舗装の経路が自走しやすく感じました。ただ、危険坂で通りがかりの人の手を借りたとはいえ、単独で見てまわるのに特に不自由を感ずることなく、ほとんどの花畑がみられました。
2 施設の特徴
この地方を代表するラベンダーを中心に栽培する農場で、多種の花々が丘を彩る景観は近くにある美英の丘とともに多くの人を魅了します。
《 畑の概況 》
園内にはラベンダーの紫を基調に、赤や朱や黄など色鮮やかな他の花々の畑が丘を彩ります。花畑はそれぞれ「花人の畑」、「倖の畑」、「春の彩りの畑」、「秋の彩りの畑」、「トラディショナルラベンダー畑」などがあります。ラベンダーが6月の下旬ごろから咲き始めますが、園路で区切られたラベンダー畑がブロックにより紫色に濃淡がありました。訪園の時期が前後する人々が個々の花や景観を楽しめるよう開花時期を調整しているのでしょうか。ラベンダー以外では4月中旬ごろよりクロッカス、スイセン・チューリップ、ハマナスやシャクヤクなどが次々に花をつける由です。
《 公園の利用者 》
家族づれ、友人同士や団体旅行など、いろんな形態のグループが訪れ、老若男女が楽しめる場所です。また、北海道内や国内だけでなく、海外からも個人旅行や団体旅行にて訪れる由です。活動場所がおおむね目の届く区域内あり、心のゆとりのある人々が行き交うせいか、既述のように車イスで難儀しそうな状況になると手助けしてくれる方々が多く見つかりそうです。
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3 サービス施設
(1) 観光施設
園内には休憩所、売店や飲食提供施設が多数あります。
花人の舎、ベンダー資料館、香りの体験コーナー、障害者用トイレ
ドライフラワーの舎 ドライフラワーの展示
香水の舎 香水を制作の見学
ポプリの舎 休憩所、オリジナルグッズ、軽食
森の舎 丘の花を一望する展望デッキ
蒸留の舎 花からエッセンシャルオイルを蒸留する抽出工場
(2) 障害者用トイレ
花人の舎にあります。
(3) 駐車場
無料駐車場
![f:id:sprwcwalker:20200907130743j:plain f:id:sprwcwalker:20200907130743j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/sprwcwalker/20200907/20200907130743.jpg)
![f:id:sprwcwalker:20200907130818j:plain f:id:sprwcwalker:20200907130818j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/sprwcwalker/20200907/20200907130818.jpg)
4 車イスでの歩き方
《 アクセス 》
中富良野駅から徒歩で20分も、車イスの自走には途中に起伏があります。
自家用車やレンタカーなら旭川空港から約30分、札幌市から2時間半(道央道三笠IC経由)です。
《 散策の楽しみ方 》観光の動画
観光する花畑や施設が傾斜地にある上、園路の路面抵抗の大きな非舗装区間が多いので、車イスでの観光が必ずしも楽でありません。動画にあるように丘を二度上り下りしましたが、車イスにて円滑に単独行動できました。急な坂路に差し掛かると、支援を頼む前に通りがかりの観光客が手を貸してくれたおかげもあります。また、農園内を移動する間に園路の先々に見える畑の花々が目や鼻を惹きつけ、はやる気持ちが肉体的な負荷を軽く感じさせました。私が訪れたときはコロナ感染の拡大防止の時期でインバウンド客がなく、観光バスも1台もおらず、花の時期なのにスイスイと見て回れました。通常に戻ったらおそらくもっともっと多くの観光客で混雑することでしょう。
情報提供:NPO 環境福祉支援サービス プラスアルファ
企画・調査・制作:環境複合研究所